2023年 酷暑の四国・京都一週間①

 祖谷のかずら橋

今回の旅行は「青春18きっぷ」を利用し 山陰奥出雲の辺境まで行き
11月で廃線となる「奥出雲おろち号」に乗車することが目的でした
おろち号の特急券は何とか入手でき 次はJRで最大の赤字線芸備線
乗継ぎ 岡山経由瀬戸内海の直島に行くというコースを考えていました

ところが 芸備線が5月の崖崩れで復旧工事中 予定では7月末復旧と
あるも その7月に山陰地方の豪雨被害で更に悪化し あきらめました

(最終的には 問い合わせていたJR西日本お客様センターから 復旧
の旨メールが到着しました その時点では旅程上の宿泊予約が完了して
いたため 今更再変更は無理となりました )

<一日目 7月29日(土)晴れ>16時 羽田から伊丹へ 大阪泊

真夏の黒い富士山を見るのは久しぶりでした

<二日目 7月30日(日)晴れ>四国大歩危小歩危・かずら橋

大阪駅6時発 舞子から7時発「神姫バス」で徳島へ
明石海峡大橋から淡路島そして大鳴門橋 このコースは二回目
前回は2013年8月 大塚国際美術館に来たとき経験済です

鳴門の渦潮発生までは あと2時間必要と 現在はさざ波状態

        ここでブラタモリ鳴門編ー鳴門が四国の玄関口になるとは!?

今回我々が入ったように 平安時代から鳴門海峡と言う難所が
有るにも関わらず 人々は鳴門をスタート地点にしたようです

何故か?タモリが大好きな中央構造線(全長千km日本最長)
これが吉野川に沿って 西側にまっすぐに伸びているのです
南北の讃岐山脈 妙見山にはさまれ 街道となっていたのです


               タモリ遂に全都道府県制覇です!

同時に 四国八十八ヶ所のお遍路さんの一番札所(霊山寺)も
鳴門にあり 二番 三番~六番までスムースに巡れます
四国には 弘法大師が一緒に回っているという「同行二人」の
考え方から お遍路さんをもてなす習慣(お接待)があります
巡礼の盛んな欧米人も大勢参加しますが お接待には大感激!

 ブラタモリ淡路島編ー神はなぜ淡路島を「はじまりの島」にした!?
神話では 日本列島の中で 神が最初に産んだ島とされているのが
淡路島・・・2021年9月25日放送 

大和政権は奈良盆地にあり 淡路島は西側の守りの一つの要であった
これは事実で 古代六甲山のふもとを走る断層と 連続して淡路島の
断層があり 途中陥没した所が明石海峡となり 淡路島は本州からは
分離した これは 六甲・淡路島断層帯と言われ同一地震帯に属する

平安時代前期 明石浜と淡路島に初めて船と渡し守が置かれたのです
一方 奈良の紀ノ川を経て紀州・阿波へと渡る船のルートは南海道
して多用され 荷物を積んだ場合は 陸路よりむしろ楽だったよう

参考:平安時代延喜式によると 中古代の畿内から四国への街道で
   ある南海道は 紀淡海峡の加太から淡路島の由良へ渡り 鳴門
   海峡を渡り 阿波の国に・・・との記載あり

両コースとも 目的地は鳴門海峡から少し離れた小鳴門峡に入ります

JR四国「夏の四国あちこちきっぷ」は 妻に依頼しスマホで購入済
3日間特急自由席も乗り放題で1万3千円はお得なのでしょう
車窓からの風景を写そうとしたら 妻がカメラの前で手を合わせ 山!

我々の特急到着に合わせ 阿波池田駅バイキンマン到着

当駅からJR四国交通バス「大歩危・祖谷秘境の旅5時間」出発

定期観光の謳い文句に「温泉娘のご案内で・・・」とありました
てっきり 可愛い温泉娘が添乗ガイドしてくれるのかと思いきや
バス車内放送の声が娘さんで 実際のガイドは大ベテランでした

駅前には 県立池田高校の蔦名監督の雄姿が・・・
1974年春 全部員11名だけで戦い抜き 甲子園準優勝を果たす
「さわやかイレブン」と讃えられた
1982年夏 3度目の挑戦で初優勝 1983年春も連続優勝です
3連続を狙った1983年夏は KKコンビのPL学園に負けました

平家の落人屋敷(ということは源氏もこの近くまで追って来たと)

「ホテルかずら橋」田舎亭で昼食

あとで「美味しくなかった」と文句を言う妻です
当地の名物そばには つなぎが入っていないそうです

当ホテル名物は ケーブルカーで行く展望風呂


安全のため ワイヤーは使われており かずらはワイヤーを包み込む
装飾と言える かずらは地元のシラクチカズラ 重さ約6トンもある

上の三枚の写真を見て下さい
スタコラサッサと進む妻に比べ 前にいた黄色い帽子のご婦人は
全く進んでいません 怖くて立ち止まっている様な感じです

では私はと言うと 橋の下を写しながら 小走りに妻の後を追いました

1970年 国鉄のディスカバー・ジャパンで登場 知名度飛躍的向上
宣伝につられ50年前 一人旅で四国一周した際に挑戦「怖かった!」

かずらの取り換えは3年に1度だそうで 今は2年目だそう

祖谷のポスターモデル嬢です

さすが観光バスです 「ひの字渓谷」で止まってくれました

妻の大好物です

地獄へ真っ逆さま!

長い年月(2億数千年前)を経て浸食された岩の渓谷美とか
大歩危峡を形成しているのは砂岩が変成してできた砂質片岩

国指定名勝天然記念物 遊覧船は往復約30分 物足りない
(どうしても 京都保津川の川下りと比べてしまうのです)

ホテルからの送迎バスと16時に待ち合わせです
観光バスの終着が阿波池田駅16:45で そこからの送迎だと
食事をし夜の観光までの時間が無いため ホテルと交渉しました

本館最上階の特別室です

<夕食は極会席>
食前酒 県木 山桃ワイン 前菜 本日の盛り合わせ
造里 鮎の博多盛り 岩豆腐 蒟蒻 鳴門若布
鍋物 阿波尾鶏のみぞれ鍋 焼物 鮎の塩焼き 

台の物 阿波牛石焼 鳴門金時 蒸し物 鯛のおこわ蒸し 
酢物 金時豚冷しゃぶ レタス ミニトマト ポン酢ゼリー
留椀 祖谷そば 椎茸 さらし葱 油揚(撮影し忘れ)

御飯と鰻と香の物 もう満腹です 
担当の女性に「おにぎりにしていただけませんか?」と依頼

20時からは ホテルのバスでかずら橋のライトアップと星空観賞

星座の鑑賞には アプリ「スカイウォーク2」が大変便利 〇〇座と
囲みを入れて示してくれます(有料なので後日アンインストール)

いやあ! 私のボロカメラでも上手に撮れています

一か八かの自撮り撮影 上手く行きました

深夜に起き出して 二人分のおにぎりいただきました

徳島と言えば阿波踊り どうしても触れておきたい知識が満載です
ブラタモリ阿波編ー阿波踊りは なぜ生まれた?
2019年3月9日 今回で なんとブラタモリ47都道府県制覇!
(鳴門編は3月16日でした)最後って徳島ってそんなに地味なの?

徳島の名産品と言えば 昔は高品質な藍(あい)お米の2倍の値段が
ついた これで大儲けした豪商が全面的に金銭支援した 音楽面でも
全国を行商するなかで 熊本県の牛深ハイヤ節や大阪の調子ことばを
ミックスして独自に仕上げた
豪商がどれほどか? 明治25年の長者番付 全国1,600人中に
123人が中位にずらっとランクインしていた
藍は一度作ると土の養分をほとんど吸収するため連作が不可能だった
ところが 徳島の吉野川は大変な暴れ川で よく洪水を起こし肥沃な
土壌を運び入れたため 連作が可能な一帯となった

さて阿波踊り これは全国の民俗芸能の粋を集めた超ミックス踊りと
言われます ただし豪商の持ちよりのため踊りに参加する連(れん)
ごとにバラバラでした
1983年中興の祖が現れます 高く舞い上がる美しい指先 鋭く
とがったシャープな笠 高く跳ね上げるダイネミックなステップと
これを自らの連で披露すると やんやの拍手! 翌年からは全部の
連に広がり 今の躍りになったのだそうです