2023年3月 大阪・京都桜紀行8日間②

琵琶湖疎水船から見上げる桜 3日後には安朱橋の上から見下ろします

①で鞍馬駅から叡電宝ヶ池駅へ そして京都バスで大原に向かいます


数年前に白龍園に来ました

大原三千院前の参道 桜はまだです K団連が大勢押し掛けています

左:前回行けなかった勝林院と 右:宝泉院(五葉松を前から見学)

ブラタモリのロケで利用したお店には「タモリバッジ」が与えられ
それを見つけた妻が タモリロケの写真をかかえて 柴漬けも購入

三千院から大原バス停まで引き返し 今度は寂光院
目的地までは1・1kmの筈が 行けども行けども辿り着けず
「あと3分」の表示が まるでウソ 遠いのなんのって・・・
ようやく到着したら目の前に急な石階段 もうすぐ抹茶と菓子
と励まして 妻がようやく登り切りました

分かりました 妻は体の前に袋 背中にリュックをしょっています
くたびれるはずです 以降 私が体の前後にリュックを背負います

13:30の昼食に予約しておいた「わっぱ堂」に向かいます

農薬・化学肥料を一切使わない米・野菜で提供される食事です
前菜盛り合わせ:聖護院大根の煮物 堀川ごぼうの揚げびたし
        芋の胡麻和え かつお菜の辛しびたし
        人参のきんぴら どれも美味です
御椀物:大原の地鶏に 中に粟麩(お餅風な物 これがいい)

この写真は妻を写したのではなく 向こうの席の若い女性が照準です
お相手は 私より年上の御老人 ニコニコしながら自撮り写真を取り
ご満悦 京都では このようなパパ活女性を良く目にします
季節の野菜のサラダ:良く覚えていません 時間ばかり気になります

春菊とジャガイモのピザ
焼き物:小浜のさわら 鴨のロースト 赤こんにゃく ブロッコリー

ご飯:黒豆焼きおにぎりの餡掛け
デザート:アイスクリームとホットコーヒー
とても美味しかった 一人3,500円 味わう時間が欲しかった

コース料理を頼んでおいたのですが 大原バス停からのバスが14:30
14:20までに全品お願いしますとわがままを言い 店側も間に合わせ
テーブルに複数並びます 隣席ではお酒を飲みながら まだ2品目でした
シェフ及び従業員さんに ごめんなさいとお詫びして退出しました

実相院に到着 実はここに来るまでに一勝負あったのです
大原から上高野バス停で乗り換えての実相院 14:50上高野
同時刻に道路の反対側を通行のバスに乗り換えないと 27分も
寒い中待つことに バスが停まるや道路を突っ切り車も止めての
無茶ブリ 何とか間に合いました 

小雨交じりの寺院も風情があっていいものです

ここの観光の目玉は 青モミジと紅葉の床モミジ
今は端境期で 観光客は我々だけ ひっそりとした寺院内を見学

16時に予約していおいた「岩倉具視幽棲旧宅」です
抹茶-菓子付 ガイドツアーです 岩倉具視は公家の中では最下位
それが孝明天皇の近習となり 公武合体をリードした ひとえに
岩倉の見識 行動力があってのこと 孝明天皇も位の如何を問わず
いい意見は取り上げるという進取の精神が高かったのでしょう

しかし公武合体 和宮降嫁ともなれば 幕府に与するかと勤皇派から
命を狙われて 市内各地を転々とし 最後は京都市内から追放された
洛外の岩倉村ということであれば そこまで追ったり命を狙うことは
しないという不文律が当時あったようなのですと
(幽閉なら強制的に閉じ込められる 幽棲は密かに住む 違います)

岩倉村では 密かに坂本龍馬らと会合を重ね 王政復古は当地から
始まったとも言える そして新政府の中心人物として西郷・大久保
木戸孝允らと連携し活動 明治10年には この三人が相次いで亡く
なる中 伊藤博文と共に明治16年亡くなるまで政府基盤安定に尽力
しました

おまけ:ガイドさんは 建物・庭を管理している加藤造園(南禅寺
    無鄰菴も)の社員 庭の作庭には七代目小川治兵衛が関与と

今日から5連泊 ザ・プリンス京都宝ヶ池オートグラフコレクション
7階の部屋の様子と窓の外の景色です

本日の夕食は ホテルのクラブラウンジで軽食で済ませます

<4日目 3月27日(月)>山科と琵琶湖疎水観光船

朝食もクラブラウンジでいただきます
本日は早朝から忙しいのです 先ずは東本願寺山科別院
国際会館駅から地下鉄を乗り次いで32分で東野駅へ到着

本日が満開ですと 穴場スポットで観光客は少な目です

「桜の天井」で有名な寺院なので急遽計画に盛り込み 大正解です

山科本願寺別院(現在 本山西本願寺の別院)の歴史上の位置とは?
そもそも本願寺は何故西と東に分かれたのか?を知ることが大事です

本願寺親鸞聖人の入滅に端を発し 京都東山大谷に廟堂が建立され
その後焼失や再建そして移転を何度も繰り返し やがて山科から大阪
(現大阪城の場所)へ移転した
天下統一を目指す信長は 広大な本願寺の土地明け渡しを要求するも
それを拒否するお寺と11年(1570~1580)に渡る石山合戦
(最終的に兵糧攻めで決着)を経て 顕如上人と信長が和解しました

とは言うものの 籠城派(顕如の長男・教如)と和睦派(顕如と三男
准如)間の火種は大きくなり 大阪本願寺火災で京都に移転する際に
秀吉寄進の土地に西本願寺准如派)関ケ原以降 家康寄進の土地に
東本願寺教如派)が建立されたのです
お寺が原因ではなく 信長・秀吉対家康の勢力争いで分裂されました

満開と同時に散り始めています
時間がありません 東野駅から京阪四宮駅に そして琵琶湖疎水乗船場
私の計画は 常に分刻みなのです

四宮駅からの途中 いずみ幼稚園前では桜の巨木が見事!

琵琶湖疎水に到着しました 一安心です

山科から乗船して蹴上到着までの30分 4,500円/1名
ふるさと納税でもって乗船券2枚ゲット 一般での購入は相当
難しい 人気の観光船なのです

大津からの船が到着し 乗り込みます 自撮り撮影で顔デカ!

第2トンネル東口 井上馨の揮毫「仁者は動かない山によろこび 
智者は 流れゆく水によろこぶ(論語)」何のことやらであります
この形のトンネルは難しいそうです 馬蹄型の第2トンネル出口です

第3トンネルを出て 下船しました

インクライン(傾斜鉄道の意 1891~1948年操業)に到着
ここまでの疎水の水位高低差 何と2ミリ 流しそうめんを2ミリ
傾斜で流すと考えると分かり易いですと インクラインで引っ張り
上げられた舟は40m余を一気に下り 南禅寺付近まで運ばれます  

インクラインの桜も満開です ようやく巡り合えた満開!
建設当時 世界最長の約528mのレールが形態保存されている

妻の指差す方向に田辺朔郎の像が立っています
田辺は明治27年(1894)英国土木学会からテルフォードメダルを
授与されています このメダルは土木学会の最高賞で 日本人では田辺
一人です また平成28年(2016)には 蹴上発電所が産業発展に
貢献した施設と 電気・電子技術の世界組織IEEEのマイルストーン
に認定され グラハム・ベルやトーマスエジソン等の業績と肩を並べる
偉業であったことが伺える

京都府庁の桜を見るため 地下鉄に降ります その昇りエスカレーターの
人の列 列 列 一体どこで情報を得たのか 見物客が押し寄せます

本日文化庁が京都に移転です 長官は都倉俊一さんです
ペッパー警部のお出ましです 邪魔はしません

隣が京都府庁旧本館 今日から観桜祭 本日満開ですと警備員さん
祭の最終日4/16まではとても持ちません どうするのでしょう?
4年ぶりの観桜祭 イベントも沢山用意されていて桜無しでは・・

すごい! 桜守 佐野藤右衛門さんの作品です
円山公園初代枝垂れ桜の孫にあたる「祇園枝垂れ桜」です

左は 綾瀬はるかさんの「はるか桜」

どうしても見たかった「容保桜」です もう散り始めています

府庁の2階に上がります 窓を開放して桜見物し放題

桜に隠れて対面の壁が見えません

2階からの名物枝垂れ桜

足や腰に効き目のある『護王神社」妻が真剣に祈ります

通りの反対側には京都御所が・・・ここからの桜見物とします
今出川駅までの途中にある虎屋本店ですが 本日は休業ですと
昼食に予定していた北大路の大戸屋を止めて 北山の開晴亭を
TELするも予約でいっぱい 最後の手段 ホテルでの軽食に

少し休憩して14:30再スタート 円通院に向かいます
以前は庭からの借景さえも撮影禁止 猛烈な抗議が殺到しました


お庭を眺めていると 住職のダミ声音声ガイドが流れますが
聞き取りにくいし 気分が損なわれます 辞めて欲しいです


後水尾天皇の幡枝離宮跡だそうで このあと修学院離宮造営なのです
どちらも探し当てるのに数年かけたそうです この借景を守るために
京都市が「景観条例」を定めたとのこと 周囲は住宅地 高層はダメ

次の妙満寺までは歩きです
坂の途中で見た比叡山 これが一番ではと思える瞬間でした

妙満寺「昭和の大遷堂」があったため 堂内が新しいのですね

安珍清姫の鐘 和歌山県道成寺からのもの
というか 道成寺で再鋳された鐘を供養する際に 白拍子は呪力で鐘を
落とすと蛇に変身 その後災厄が続き 清姫のたたりと鐘を土に埋めた
後に 秀吉紀州攻めの大将が掘り起こし 京都へ運び妙満寺に納めたと

京都「雪月花の庭」のうち雪の庭

俳諧連歌からの独立により成立 妙満寺が俳句発祥の地だなんて・・・

清姫ってこんなイメージだったっけ お寺の風格とあまりにも違和感!

長かった今日一日ようやく国際会館まで戻って来ました

ホテルでウェルカムドリンクの抹茶とカクテルタイムのおばんざい

ホテルから徒歩15分 19時一休で予約の「ゆば泉」です
本日3月27日までの限定 文化庁の京都移転記念でもある
第14回京都レストランウインタースペシャル2023です

前菜:酢橘ジュレ ゆばサラダ仕立て 胡麻ドレッシング
   ゆば冷やし餡
向付:巻き湯葉真鯛のお造り 

季節の一品:甘鯛道明寺蒸し うすい豆のソース
温物:ゆばグラタン

肉料理:国産サーロインの炙り 鞍馬山椒 山葵
お椀:白味噌仕立て 
ご飯:ゆばかけご飯 又はゆばちりめん山椒ご飯
デザートは撮影無しだが 豆乳プリンでした

ホテルの桜のライトアップです