2022年4月 山陰山陽大周遊7日間 ①鳥取・島根
鳥取砂丘で苦戦 シニアにはキツイ!
<1日目 4月3日(日)> 岡山から鳥取・大山まで
新幹線の車内からの姫路城
それと 新幹線車内から 京都の背割堤桜堤が少しの間見えました
ちょうど昨年行った大山崎と石清水八幡宮の間を流れる川伝いです
京都一 全国でも屈指の桜 まさか新幹線から見ることができるなんて!
砂丘を上り切った「馬の背」から見る日本海
「砂の美術館」は休館中 7月から再開予定 砂と水だけで造るそうです
鳥取砂丘と「星取県」という新キャッチフレーズの鳥取県
県内どこからでも星空や流れ星が見られるそうで 空が澄んでいます
本日のホテルは 大仙温泉・ロイヤルホテル大山です 満天の星空を
見ることができるでしょうか・・・夫婦とも疲れて寝てしまいました
<2日目 4月4日(月)>大山から島根県へ
本日は足立美術館 出雲大社 松江と島根の観光の名所巡りです
大山(2018年に開山1,300年)を後にします
足立美術館 玄関を入ると横山大観の「紅葉」のレプリカが出迎えます
レプリカでさえ写真撮影禁止なのです
足立全康氏像が指差す方向にはハートの苔が・・・
足立全康さんは 戦後の混乱期 焼け跡からまだ使えそうな廃材を集め
木材不足の時局で高く売りさばいたことで大儲けした人物とガイドさん
それで設けたお金で横山大観の絵を買い集めた それを公開するための
美術館が ここという訳です 人の不幸を逆手に取った商売人でしたね
庭園は玄関から入ってすぐが「茶庭」「苔庭」
茶庭は桂離宮の松琴庭に因む 苔庭の木は全て斜め もともと山の斜面
に育ったもので まっすぐに植えると樹木に負担がかかるらしいのです」
そして美術館主庭の「枯山水庭」
京都妙心寺退蔵院の枯山水庭園を手掛けた故中根金作氏によるもの
遠くに見える山は「勝山」 以前毛利氏と尼子氏の合戦で毛利氏が
本陣を張った山 この山が庭園全体の借景として無くてなならない
のです ではこの山の所有者は?とバスガイドさんに質問しますが
さすがのガイドさんでも? 後刻美術館側に聞いた回答は 半分は
美術館で半分は第三者 借地料を払い 山の管理全般は美術館側で
責任を持っていますと
庭園に入れればいいのですが(以前は入れたようです)・・・
米国の「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」で何と
19年連続日本一(2021年分が3月に発表された)これを保つ
には入園禁止しか方法がないのでしょうが 少々ガッカリです
なお第二位は これも同じく19年連続「桂離宮」だそうです
一番の見所は 是非カフェやレストランからご覧くださいとのこと
次いで「池庭」
向こう岸の松は ある高校の廃校により譲ってもらった松 美術館では
足立さんを先頭に いい松は無いかと近隣をバスで探し回し相当な苦心
をされたようなのです
壁に絵がかかっているのではなく 外の庭園が一幅の絵画なのです
因みに滝は最後の庭にある滝です 見事な掛け軸に仕上がりました
最後の庭 横山大観の作品に因んだ「白砂青松の庭」
池庭から居宅(旧足立家の)と茶室を経て眼前に広がります
庭全体で赤松が800本 黒松が100本 7人の庭師さん達が早朝
観光客が入場する前に 丁寧に丁寧に切りそろえます 素晴らしい!
窓が額縁 皆さんのカメラが集中します
見てください 木々は全て斜めですね これが自然体なのです
WEBから 横山大観の代表作の二枚 「雨はる」と「神国日本」
橋本関雪の絵画にも初めて接することができました
新館の現代日本画で 夫婦ともに「あっ!」と叫んだのが上の一枚
松本公嗣さんの「函館夜景」 この2月に見たばかりの景色でした
松本画伯は「文芸春秋」の表紙絵が有名です
いよいよ出雲大社です
本殿は この八足門から拝礼します
本殿は2019年3月「平成の大遷宮」が完了
境内には59羽のうさぎの像が 古事記にある「因幡の素(しろ)兎」
のお話から 大国主大神と一緒に青銅での揃い踏みもどこかにあると
もちろん祈願するのは 妹の病気平癒これ一本!
先ず 住所と名前を告げてから 2礼4拍手1礼です
日本屈指のパワースポットです どうかお力を与えてください
拝殿 出雲大社の注連縄は 一般の神社とは左右逆向きに飾られている
通常では 注連縄の綯(な)い初めの太い方が右に来るように飾ります
神道では右側が優位・上位で お供え物や儀式は右から左へと進めます
注:注連縄の「占める」 ここから先は神様の領域ですということです
出雲大社では向かって左方を上位 右方を下位とする習わし 注連縄を
張る際 左から始め右で張り終えます なぜなのでしょう?
左は出雲大社では西の方向 つまりは御本殿の大国主大神と同じ方向を
向いていること 大社に住むと言われる龍の頭が左 尾が右となります
神様の乗り物とされる神馬と神牛 早速手を触れお祈りします
我々夫婦は丑(うし)年生まれと午(うま)年生まれなのです
大国主大神と金の球 じっと見入る妻です
日本海の荒波から現れた「幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)」を
授けられ 大国主大神が結びの神となられたという神話の一場面を
再現しているようです ムスビの御神像です
桜が見事でした
名物の出雲そばとぜんざい(出雲が発祥地)がセットになっています
注:出雲そば わんこそば 戸隠そばを日本三大そばと言います
背後に翻るのは 日本一大きな日の丸とのことです
千家氏(せんげし)とは 古代の出雲国造(いずものくにのみやつこ)家
を代々継承(祭祀を斎行する)してきた氏族で 初代は天照大神の次男の
天穂日命と言われる
上の国造館の斎火殿は 国造家の潔斎所(おまつりを奉仕するに当たり身
を清める所)で 国造代替り毎に神火がおこされる その火は絶やしては
ならない つまり国造館は住まいであり厳重な潔斎所である
参考:共に祖先が天照大神につながる千家と高円宮家次女典子さんの結婚
(2014年10月)は 果たしてどうなることやら・・・
出雲大社本殿には 国造家の者しか入れない 皇室の者ですら本殿
に近づけないのです 何だか目に見えない権力争いが・・・
神楽殿の注連縄(しめなわ)重さ5・2tもあり日本最大です
2018年7月に注連縄が一新されました
出雲大社は 大鳥居から「下り参道」です 京都の泉涌寺もです
次は松江です 「堀川巡り」50分で松江城のお堀を一周します
橋をくぐる時は 屋根がグッと下がります
ビルに「だんだん」の文字が見えます NHKの朝ドラで覚えました
国宝松江城天守 日本12天守の一つです 桜がマッチします
明治初頭全国多くの城が取り壊される中 当城は元藩士の尽力で守られた
参考:江戸初期3,000あった城が 幕府の「一国一城令」で大幅に
減り 明治6年の「廃城令」(新政府は無用の長物と考えた)で
何と天守が売りに出された 松江城天守は180円 姫路城天守
は23円50銭(当寺米一俵が3円弱)何ということでしょう!
そして昭和初期20あったが戦災で12まで減ったという訳です
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)はギリシャ生まれアイルランド
育ちの文学者で 渡米後日本に渡って 最後は日本に帰化しました
士族出の妻小泉せつから聞いた日本の民話等から「耳なし芳一」や
「怪談KWAIDAN」「雪女」などを発表 出雲弁の「か」は「くゎ」
と発音するので英語表記が少々変なのです
小泉八雲記念館 入るには時間が足りません 入口だけで失礼
塩見縄手通りは「日本の道100選」の一つである
本日の宿泊ホテル「一畑」
堀川めぐりの船頭さんが 本当に羨ましがっていましたが
雅子皇后も以前お泊りになったそうで 松江一のホテルのようです
宍道湖温泉は 工場用地を予定していたが 地下1,270mから
77度Cの湯が吹き出し 急遽温泉街に変わったそうです
前菜盛り合わせとお造り三種盛り
卵白入りふかひれスープと白身魚の魚醤蒸し
サーロインステーキと春のちらし寿司 アサリの清汁 下フルーツ
食事も一流ですが 部屋のテレビ 大きくて何しろ
ABEMAテレビが映ります 大好きなMリーグ麻雀観戦!
<3日目 4月5日(火)>たたら山内と石見銀山
宍道湖を見ながらの朝食バイキング 「宍道湖七珍」を楽しむ
シジミ汁が美味しい 宍道湖が汽水湖のため身が大きい!
バスの車窓から桜が満開
調べました 島根の桜名所 多分「三刀屋川河川敷の桜(雲南市)」と
思いますが「斐伊川堤防桜並木(これも雲南市)」かも知れません?
何だか分からないうちに雲南市の「菅谷たたら山内」に到着しました
内部に入り 案内人さんの説明が始まり アッと言う間に引き込まれ
あとは興味津々 何とフランスからも見学に来るとか トワイライト
エクスプレス瑞風の立寄り地だとか 日本遺産でもあるようです
もののけ姫のたたら踏みの光景からジブリファンも多く訪れるそうです
たたら製鉄の遺構「高殿」が唯一現存します 玉鋼の重いのなんのって
桂の木って赤から黄そして緑 まるで信号機の様に4月中に変化
すると 4月の頭には赤だったそうで地元の新聞に乗ると多数の
見物客が押し寄せたそうです ホンの2日前の出来事だそうです
名調子の説明に皆さん釘付け 朝日光男さんです
絵まで持ちだしての説明(たたらとはふいごのこと)
エグザイル出演の映画「たたら侍」のポスター
夏にはホタルの大群が・・・たたら観光 すっかり魅了されました
玄関前に何と藤井聡太5冠の看板が
1~2月にかけて王将戦7番勝負 6戦目がここで行なわれる筈が
藤井聡太4冠が4連勝したため 対局が実現せず残念でした
次は世界遺産の石見銀山 往復4・5km歩きます
今年の小学校入学者6名増加と 校長先生嬉しそうでした
近くに 義手・義足の製作会社があり その家族が増えたためとか
ようやく到着 2007年7月に世界遺産登録
この時は韓国から変なイチャモンはなかったとのことです
坑道は600m そのためだけに4・5kmも歩くのです
注:間歩とは坑道のこと 見学するのは157mの水平な
古い坑道と116mの新坑道のみ 計273mです
(最初の頃はバスで入口まで来られたが途中の崖が崩れる
リスクが大きく 徒歩か電動自転車で訪れるしかない)
持参した懐中電灯が役に立った
一度坑道に入ったら 5時間は便所にも行けない様な過酷さのなか
有害なガスも充満 坑夫も 高報酬だけれども短命な人が多かった
24時間交代しながら一日30cmしか掘り進めなかったようです
注:横幅2尺高さ4尺を1日5交代で 10日で10尺掘った
(1尺は約30・3㎝)
16世紀半から17世紀初め 世界の銀の3分の1を占めた
のが日本で そのかなりの割合が石見銀山だったと記載あり
帰路 見事な桜に出会えました
これで鳥取・島根を離れます 日本では一番人口の少ない両県です
鳥取が55万人 島根が67万人 それゆえスターバックス出店も
島根が2013年3月 鳥取は2015年5月 この2年間の間は
鳥取県民悔しくて悔しくて2014年「すなば珈琲」で我慢したと
(分かりますか?「スタバ」と「スナバ」似ていますよね)
バスガイドさんは島根県民 この辺の事情にはホント詳しいのです
本日の宿泊は 安芸グランドホテル
後ろに見えるのが宮島 下には牡蠣の養殖棚が並びます
夕食は牡蠣の味噌鍋と牛肉の陶板焼きと穴子釜飯
配膳担当が外国人で 牡蠣は十分に煮込んでくださいと言うべきでした
言わずに出され 生でもOKだと勝手に思い込みシャブシャブだけして
食べてから念のため聞きますと 生ではリスクありと! しまったあ!
明日は病院送りになるかも?
綺麗なサンセットでした 明日はどうなるのでしょう?