2021年 軽井沢万平ホテルでの3泊4日④
軽井沢タリアセン内のペイネ美術館 入口に立つ像
<4日目 5月26日(水)晴れ 軽井沢南口 塩沢湖とタリアセン>
ホテル内の中庭散歩 多分シナノキでしょう その背後の建物が 我々が
宿泊した万平ホテル別館で 元は東急ハーヴェストクラブだったようです
大人の休日倶楽部は 当ホテルアルプス館126号室で吉永小百合さんを
モデルに撮影されましたが この部屋だけは特別仕様で広いのだそうです
アルプス館2階です 右の128号室はジョン・レノンの宿泊した部屋で
その対面が126号室だそうです フロントで逐一聞き込むのは妻でした
参考 ジョン・レノンと軽井沢
昭和52年 初めて訪れた軽井沢を気に入り 毎夏一家で万平に
滞在 音楽活動を休止して息子ショーンの子育てに専念しました
ホテルから毎日サイクリングに出かけ フランスベーカリーでは
バケットを購入 離山房の東屋で昼寝するのが日課のようでした
Tシャツに短パン 麦わら帽子といういで立ちで 昭和55年の
渡米中 自宅で銃弾に倒れるまで 夏休みは軽井沢だったのです
万平ホテルのステンドグラス 宇野澤秀夫氏の作品で1936年の建築
当時そのままです 参勤交代や軽井沢に西洋文化が入り始めた頃の様子
が描かれており 歴史的にも興味深い
本日の朝食は朝がゆにしました 昨日とどこが違っているのでしょう?
チェックアウト 3泊4日朝食付 初日の中華分含めて77,600円
部屋のノークリーニングサービス 2日分でマイナス2千円込み
フロントに8:45頃出発の 駅までのタクシーを依頼しました
ホテルマンに写真をお願いしました 何故か二人とも痩せて写っています
出迎えのタクシー運転手は若い女性で 万平通りを猛スピードで走ります
駅には8:43分到着 タクシー代金は1,040円+お迎え代200円
県民バスの出発時間9:15まで駅南口散策です 駅ビルの南口に出ると
ここからの眺望が「初日の見晴台よりもイイ景色ね」とは妻の感想でした
駅ビル構内 トンボの湯の宣伝看板です
塩沢湖バス停には9:48着 1,600円払って「タリアセン」に入場
お勧めのコースは 塩沢湖を反時計回りに一周 睡鳩荘(上の写真)から
野の花美術館 ペイネ美術館 最後に軽井沢高原文庫と進むコースらしい
偶然にも我々はお勧めコースで見学しました 帰りのバス13:23まで
に昼食も取る必要があります 苑内の店「ソネット」で計画していました
注:タリアセンは ウェールズ語で「輝ける額(ひたい)」を意味します
睡鳩荘(旧朝吹山荘)は昭和6年にW・M・ヴォーリズの設計により建て
られた建物で フランス文学者の朝吹登水子の別荘を移築したもの 先日
テレビの「百年名家」で紹介され 勉強したばかりでお目にかかれました
注 W・M・ヴォーリズ
アメリカ人の建築家でありながら 後の近江兄弟社の創立者の一人と
してメンソレータムを広く日本に普及させた実業家としても有名です
1941年 日本に帰化(奥様は日本人) 戦後マッカーサーと近衛
文麿との仲介工作に尽力 「天皇を守ったアメリカ人」とも称される
教会とミッションスクール建築に注力した 1933年神戸女学院は
代表建築の一つ(義母の出身校として 妻が常に自慢しています)
建物内から湖をのぞみます
軽井沢別荘建築の中でも最上質なものと言われます
何の花でしょう 湖の周囲でよく目にしました
「明治四十四年館」軽井沢郵便局として建てられた由緒ある建物を移築
深沢紅子野の花美術館及びレストラン「ソネット」として生まれ変わる
昼食予定の 1階のソネットは コロナ対策の影響からか休止中でした
昭和8年建築のアントニン・レーモンドのアトリエ「夏の家」を移築して
現ペイネ美術館として利用中 絵画は一切撮影禁止 誰も見ていないので
写したいという欲望を抑え込むのは難しい 特に外国人には不可能では?
仕方がないので 過去の美術館ポスターから引用
1986年にペイネ夫妻立ち合いのもとに開館しました
描かれる「ペイネの恋人たち」は日本の「チッチとサリー」に似ています
注 アントニン・レーモンド
チェコ出身で後にアメリカの市民権を取得しました
フランク・ロイド・ライトの下で 帝国ホテル設計施工の助手として
来日 独立しレーモンド事務所を開く 前川国男は同事務所で学んだ
「夏の家」はル・コルビュジェの計画案を取り入れ 同氏から盗作の
指摘を受けた(後に和解)
第二次大戦時 ユタ州の砂漠に東京下町の木造家屋の街並みを再現し
東京大空襲で生かされた「日本村」 その設計者はレーモンドだった
日本国内からは非難を浴びた
ただし日本の建築の発展に多大な功績そして影響ありと 1964年
に勲三等旭日中綬章を受ける 国内でどんな建築物があるかというと
戦前では東京女子大 聖心女子学院 戦後では旧立教新座 上智大学
と学校関係だけでも数多くあり レーモンド設計事務所は現存します
タリアセンはいったん退場し 橋と道路を渡って「軽井沢高原文庫」へ
この建物内には 軽井沢を愛した作家が大勢紹介されていました 特に
北杜夫さんが大きなコーナーを占めていたので聞きます 没後10年と
堀辰雄の山荘 「美しい村」の旧軽井沢ささやきの小径から移築された
室内に「風立ちぬ」の映画ポスターが 一枚は百恵・友和の東宝映画
もう一枚はジブリ作品です(更に久我美子主演のポスターもあったと)
有島武郎別荘「浄月庵」 大正12年に女性記者と情死した別荘を移築
部屋の隅に架けられていた映画ポスター
京マチ子と共演が森雅之(有島武郎の長男)というのが面白い
軽井沢駅までの県民バスが13:23発 それまで時間があったので
昼食と昨夕のお詫び方々 隣の東急ハーヴェスト軽井沢に向かいます
坂道を歩いている途中 歩道から木々の間に睡鳩荘が見られます
流石の立地 東急ハーヴェストクラブ軽井沢です 浅間山がすごい迫力!
入ってすぐの受付に 昨夕ご迷惑をおかけした服部と言いますと伝えると
すぐに「キャンセル承っています 一休のポイントも元に戻しています」
全くの有名人です 昨夕こんなことがあったのですとでも朝礼で周知され
たのでしょうか 昼食希望を伝えると 快くロビー奥まで案内されました
浅間山を眺めながらの軽食ですが ここへ来てよかったと感じました
ピザともう一品 美味しかった(挨拶ができたことで)ホッとしたのです
ホテル前に塩沢バス停がありますが 食後の散歩で一つ前の塩沢湖バス停
まで戻ります 忘れていたタリアセン入口の風景を最後に撮影できました
13:23塩沢湖発 13:57軽井沢駅着 県民バスは1日6便なので
この便しか選択肢が無かったのです 15:00の池袋行き西武バス出発
まで1時間 駅の待合所で休憩となりますが止むを得ずです
最終18:00に池袋駅に無事到着しました バス代2,200円は安い
そうそう バス出発時に 各自でバッグ等をバスのトランクルームに収納
させますが 私が入れた場所が少し奥過ぎると 妻が入れ直した際に頭を
ドアに打ち付け 後ろ向きに倒れ込み 後頭部を打ったと大騒ぎしました
皆さんビックリでした
私としては ああまただと静観 しばらくして「ああ~痛かった」と妻
最後までドタバタ珍道中 今回の個人旅行も思い出深いものになります
追記 旅行中の妻の忘れ物 高級日焼け止めクリームと百均の手袋です
来年は結婚15周年 西武バスなら安いよ ホテルは東急ハーヴェスト
(会社の契約ホテルなのです)どちらでもいい・・・と妻の独り言です
軽井沢は1泊2日でOKなところ3泊4日しました 十分堪能しました