雲場池 無風の湖面に木々が写り込みます
<3日目 5月25日(火)晴れ 旧軽井沢地区のサイクリング>
朝ホテルから外に出ると 文句無しの晴天 絶好のサイクリング日和です
予定通り走り回る気満々です
軽井沢万平ホテルの歴史が 玄関前にパネルで表示されていました
<そもそもの沿革>
江戸後期から旅籠を生業としていた「亀屋」の九代目こそが佐藤万平です
明治中頃 万平は西洋からやってきたゲストを 言葉も通じないなか一生
懸命もてなしました そのひたむきな姿に滞在していたカナダ人宣教師の
A・C・ショーとJ・M・ディクソンは胸を打たれます 万平の体当たり
の「おもてなし」からすべては始まったのです
明治27年 一人娘の婿が 二代目佐藤万平となり軽井沢初のホテル開業
「万平ホテル」の誕生です その名が外国人ゲストの間で評判になった頃
から避暑地軽井沢が広く知られるようになっていきます
本日の朝食は和食 提供は「たん熊」北店 たん熊ってだけで美味しそう
これこそが万平ホテルにふさわしい朝食です
光線で光っていますが 連泊のお客様はお申しつけくださいとあります
内容がどれだけ変わるのか 明日も和食でいただきます
サイクリング自転車を借りるのが 軽井沢駅前のため ホテルから徒歩で
向かいます ちょうど食後の散歩として最適です
ホテルを出て少し「ささやきの小径」に出ます 矢ケ崎川沿いに歩きます
アカシア並木が続き 川のせせらぎも心地よい
小径のはずれに見つけたのが 妹と娘の母校 共立女子学園研修センター
少し歩いて矢ケ崎公園に出ます 池の背後に建つのは「大賀ホール」です
(長野県は音楽に大変力を入れている県であり 松本市は特に有名です)
その奥に東急ハーヴェスト旧軽井沢があり 本日の夕食はここで予約済
東急ハーヴェストに入るのは 京都鷹峯に続いてニつ目で 楽しみです
駅に到着し サイクルメイトQに行きます 店員さんに聞くと旧軽近辺で
あれば坂道も無いので ギア無しで十分と言うのでそれにしました 1日
850円だそう 我々は事前に割引券を印刷して持参 それでこの値段?
軽井沢は物価が高い!
サイクリングマップをもらい お勧めのコースはと聞く ささやきの小径
から万平ホテルへと言うので 我々が今歩いて来たばかり では逆に行こ
うと 地図での②東雲交差点から六本辻経由で ⑲の雲場池を目指します
一目見て気に入りました 森のマイナスイオンがあふれんばかりなのです
早朝のせいか 人もあまりいません
5月も半ばを過ぎると木の芽が萌え出し 6月にかけみずみずしい新緑が
広がります 花の種類も多く 残雪をいただいた浅間山の眺めと相まって
軽井沢に住む人たちも「一年で一番美しい季節」というほど ゴールデン
ウィークと夏休みの狭間の時期ということもあり 旅行者が意外に少ない
穴場の時期でもあります・・・駅で入手した軽井沢ガイドからの引用です
まるで東山魁夷の絵画の世界に入り込んだような緑の水鏡です
橋があるとすぐ渡り始め 即席のモデルさんに成りきります
いい景色です 駅から歩いても20分ぐらいの所にあるのが信じられない
次に訪れたのは⑱「御前水」ここは鹿島ノ森ホテルの私有地である
清らかな湧き水が雲場川となり 雲場池に注いでいます
明治天皇軽井沢御前水の碑が立ちます 軽井沢宿で昼食時 飲料水として
出されたのが ここの湧き水であった
⑨に進み三笠通りを横断 水車の道を聖パウロカトリック教会に向かう
コロナ感染予防で閉鎖中とのことです
ドアのガラス窓から内部の様子は見えます 木とコンクリートの教会です
妻は入口に置かれた箱からメダイユを購入 義母へのお土産
義母はクリスチャンですので きっと喜ばれることでしょう
⑧から⑥に下り 旧軽銀座通りに出ました
目指すはフランスベーカリー 万平ホテルでベーカーチーフをしていた初代
田村寅次郎が1951年独立 創業した店です ジョン・レノンが大好きな
バケットに囲まれています 写真は撮影禁止 他者様のものを転写しました
日・月曜と前を通るたび「アップルパイありますか?」と尋ねては売切れ
だったアップルパイ やっと2箱ゲットできました カスタードクリーム
の上にリンゴ半分が5個も入ったものです 注 パイ1箱1,100円
対面の「ブランジェ浅野屋」もジョン・レノンのお気に入りの店だそう
テイクアウトできるサンドイッチ他を購入 いったんホテルに戻ります
ミックスサンド580円 サーモンとチーズの全粒粉サンド530円
全粒粉BLTサンド480円 信州牛ローストビーフサラダ420円
ホテルで小一時間休憩し 午後からのコース設定見直しです
④⑤⑥⑦と進み 松尾芭蕉の句碑に出会いました 知らない句でした
軽井沢ショー記念礼拝堂です 内部は撮影禁止 天井が高いとの印象です
万平ホテルのお客様だったショー宣教師が 軽井沢初の教会を建てました
右奥には ショー氏の「日本初の別荘」が復原されていますが 軽井沢が
故郷のトロントに似ていると気に入り 仲間にも勧め 広げていきました
宣教師たちは パンやジャムの作り方から土地に会ったキャベツや白菜等
の高原野菜の栽培方法まで 様々な西洋文化をこの地に伝えた大恩人です
旧軽銀座通りを突っ切って三笠通りに出ます
昔は「草軽電鉄」が走っていた 名前の通り軽井沢ー草津温泉間大正4年
から昭和37年まで 上の写真は「三笠駅」カラマツだけは昔のままです
妻は歩いて自転車を押しています 落葉松並木が最高のサイクリング
コースですが ⑨⑩⑪⑫と景色には目が行っていないようでした
電動自転車での二人がスイスイと追い抜きます 電動が良かった~
「服部」の表札を発見 妻に見せます
もっと広い家が良かったと 自分の別荘でもないのに言いたい放題です
旧三笠ホテルは修復中(2024年完成) ここから一気に戻ります
ここまでゆるゆる上ってきたので 今度は楽です ほとんどペダルを漕ぐ
ことなく旧軽銀座通り入口まで一直線 軽井沢本通りも直線で「榮林」と
いう中華料理店③(ここもジョン・レノンが通っていた店)を左折し万平
通りに入ります
ささやきの小径は歩いたので 1本左の道を走ります 段々狭くなり急な
坂が出現し引き返します 妻曰く「陰の雰囲気が漂っていた道」と・・・
案内標識39で右折し 本日訪れる東急ハーヴェスト軽井沢を下検分します
まだ午後2時台 どうやって時間をつぶすか・・・・
駅近くに来て ローソンを探します 実は 明日の帰京手段として新幹線
ではなく 西武バスに変更したのです スマホで申込み 予約番号をコン
ビニの機械で入力し発券手続きをする必要があったのです そもそも駅の
周辺にコンビニが無いのです 地図で探して サイクルQの女性に教えて
もらい辿り着きました 入力もむつかしく 電話で聞き乍らの作業でした
まだ午後の3時 6時まで暇ということで ホテルに電話し時間を30分
繰り上げてもらい 自転車を返却し 喫茶店にでも入ろうと駅前を探して
いたら バス停の対面にある建物に レンタサイクル1日600円の文字
興味津々で見に行きました 用のある人は電話をしてくださいと無人店舗
ですが 電動でも1日千円 ものすごい格安の「白ネコサイクル」です
今まで奈良の1,200円が最安だったので 物価高の軽井沢でのこの
値段は驚きです 口コミでも激誉めしているので まず間違い無しでは?
妻が「ここがいい」と入店した「旦念亭」というクラシカルな喫茶店
水出しコーヒーが名物とのこと 庭のツツジが見ごろという看板にも
引き寄せられました
ツツジ満開 コーヒーも高いけれどおいしかった
歌手さだまさしの「風見鶏」という直筆の 詩というか散文がありました
予約時間にはまだ早いけれど ホテルのロビーで待てばいいと出発します
再度矢ケ崎公園と池を巡り 大賀ホールを通り 東急ハーヴェストに入館
東急ハーヴェストクラブ 旧軽井沢間違いなしです
ロビーのソファで約1時間ボーッと過ごします
時間となり夕食会場に向かいます ここで事件が発生したのです
受付に「17:30に変更していただいた服部」と告げるも「予約?」
妻が スマホで予約した一休の画面を見せます
「あっ!ここは旧軽井沢です お客様の予約されたのは 軽井沢ビアラで
駅南口の塩沢湖近くの新しい東急ハーヴェストですが どうされますか?
タクシーを呼びますか?先方には遅れる旨 私から連絡します・・・」と
ロビーで待つよう依頼されますが 待てよ!ここから塩沢湖までタクシー
そして帰りも万平ホテルまでタクシー(バスなんて18時で終了)となる
と相当な金額に ええいここは再交渉をと パチパチ計算して相談です
「誠に身勝手ですが ビアラをキャンセルしここで食事ができませんか?
もしもお席が空いていたらの話ですが(当然今晩はガラガラだと踏んで)
宜しくお願いします」と依頼したのです
担当者から先方の担当に電話 話の様子を聞いていると 上手く行きそう
な気配 結果は最高! 本来当日キャンセルは100%支払のところ一休
申込で「当日現地払い」でもあり キャンセル料無し こちらのホテルで
お席を用意しますと・・・・何という手際の良さ さすがのホテルマン!
感激の食事となりました
先ずは「お楽しみの一品」何とかのテリーヌ
八千穂高原 信州サーモンのサラダ ニース風 ミモザがニースなのか?
シェフの気まぐれパスタ
メインは信州太郎ぽーく フィレ肉の味噌バターパン粉焼きと季節の野菜
メインはメバルと有頭海老のマリニエール サフランの香りを添えて
肉が私 魚は妻 いつものように少しずつシェアします
満足満足 この表情を見れば分かりますね
ピエールゼロ ブラン・ド・ブラン シャルドネ100%からアルコール
を分離して造られる 爽やかな味わいの辛口スパークリング 750ml
通販で1,404円 ホテルになるとグラス一杯990円 お酒は利益大
妻の感想 果実の様なフルーティーさ マスカット 杏子 桃の香りと
担当のホテルマンが写しましょうか?と提案
最後のデザートは 抹茶のテリーヌ コーヒーか紅茶かハーブティーか
忘れるほど 心ウキウキの時間でした セキレイというコースでした
チェック セキレイ6,600円×2 飲み物3杯2,970円で合計
16,170円でした
18:30過ぎ 外はまだ暗くない よし歩こうとホテルを目指します
軽井沢本通りも人通りわずか 榮林を右折し万平通りに入ると我々だけ
ホテル音羽の森までは 街灯がありましたが その先はほぼ暗闇でした
1kmの何と長いこと 二人手をつなぎ妻はアルプス一万尺を唄います
ホテルの看板が見え ホッでした・・・・
本日 三笠通りを走破したことで 軽井沢の名物通りは制覇できました
①三笠通り
②オーディトリアム通り 旧軽銀座通り~テニスコート横~万平通りまで
③ハッピーヴァレー 宣教師がその美しさに感動して名付けたホテル裏道
④万平通り タクシー 自転車 暗闇の中徒歩でと十分に満喫できました