英国感動紀行10日間ー①~⑩に追加写真を そしてラグビーワールドカップ2019
最後に もう一度イギリスらしい風景としてのコッツウォルズを
<ラグビーワールドカップ2019>
日本に帰国して3週間経過 ラグビーワールドカップ2019がスタート
実は このブログは ラグビーの試合と並行しての作成で力が入りました
スタート前 日本は1勝もできずに敗退するだろうなーと思っていたのに
・・・イギリスから帰国したばかりで愛着があるせいか スコットランド
とウェールズには特に注目しました
どちらも英語ではなく独自の言語を誇りにしている地区 ですから試合前
のアンセム(賛歌)はイギリス国歌ではなく「自国の歌」を歌うのですが
両チームの日本でのキャンプ地で 日本人サポーターが そのアンセムを
一生懸命覚えて歌ったシーン これが世界中に拡散されて称賛されました
スコットランドチームの大会前事前キャンプ地は長崎で 幕末から明治に
かけては スコットランド出身の商人トーマス・グラバーがここに拠点を
置き 造船技術などを伝えながら日本の近代化に貢献した
前回のイングランド大会の時から長崎市及び長崎県ラグビー協会はこの縁
を積極的にアピールし 誘致を実現しました
日本対スコットランドの試合前 会場外の広場で日本 スコットランドの
ファンが肩を組み スコットランドのアンセム「フラワー・オブ・スコッ
トランド」を体をゆすりながら口ずさんだ この光景はユーチューブで見
て感激でした
ウェールズの事前キャンプ地は北九州市 地元の交流会で客席の少女達が
ウェールズのアンセム「ランド・オブ・マイ・ファザーズ」をウェールズ
語で合唱するという演出を見せ これに応えて選手たちがサインしまくる
少女達も選手も ウェールズカラーの赤のユニフォームで スタンドとの
一体感がものすごかった
帰国を前にし、WRU(ウェールズラグビー協会)から 福岡の地元紙に
日本語で感謝を記した全面広告が掲載されました
北九州市民のみなさまへ
皆様のサポートそして素晴らしいおもてなしを頂いたこと
心より御礼申し上げます 2年間に及ぶ交流を通じて 北九州市は私達
ウェールズ国民にとって特別な場所になりました
DioLch. Thank you. ありがとうございました
今回のイギリス旅行では立ち寄ることが出来なかった アイルランドの
アンセムがまた素晴らしい
「アイルランド・コール(アイルランドの叫び)」というものです
この日が来た この時がやってきた
力がみなぎり 栄光に輝く
我らがここに集まりしは 我が国アイルランドの叫びに答えるため
アイルランドが誇る4つの地域から馳せ参じた
アイルランド アイルランド
ともに背筋を伸ばし 胸を張って立ち並び 肩と肩を組みあって
アイルランドの叫びに答えよう
アイルランドラグビー協会は1879年に発足
国が南北分裂後も ずーっと一つであり続けたラグビー代表チームで
実は試合前の大事なアンセムが無かったのです
北アイルランドの国歌はイギリス国歌「ゴッド・セーブ・ザ・クィーン」
南のアイルランド国歌は兵士の歌「Amhran na bhFiiann」
どちらかに決められなかったのです
アイルランド国歌はイギリスへの戦闘を鼓舞するもので 採用は不可能
でした やっとのことで 上のアンセムが1995年に作られたのです
英国がEUから出ていくとも 南北アイルランド間の国境をなくした
1998年のベルファスト合意は守られますように・・・
英国残りのイングランドのアンセム「ゴッド・セーブ・ザ・クイーン」
「ラグビーワールドカップ2019日本」の盛り上がりは もしかしたら
TBSで放映された池井戸潤原作の「ノーサイドゲーム」に因るところが
大きかった?
だって私自身ラグビーのルールも分からず こんなにも興奮できるものと
は全然思っていなかった 反則の都度TVの右端に解説が出て ナルホド
ナーと勉強できた 主人公の役名は忘れたけれど 浜さんだけは忘れない
「浜畑~!」ラストの試合がしびれました さすが本物!の 日本代表前
キャプテン まさに「ブレイブブロッサム」魂を見た思いです
日本として 試合結果も良かった でも一番は ラグビーワールドカップ
が ティア1以外の国での初開催で成功裏に終えられたことでしょう
世界に必ず広がります 近いうちに開催国になる可能性の高い国としての
アメリカ その米国メディアの 何とも粋なキャッチを紹介します
「この数週間 日本に何度も何度も恋に落ちた」
「世界2番目に応援される国」(自国の次の意)と絶賛でした
特に横浜決戦で日本がスコットランドを破った試合は
「ラグビー史上最高の空気感」であった・・・と伝えています
台風の日本戦開戦に感銘 英(ガーディアン紙)記者が感動のコラム
「日本のおもてなしは想像の先にあった」
日本戦の試合前に捧げられた黙祷から書き出した記事
試合開始からハーフタイム 試合終了まで 明らかになる台風犠牲者の
人数が増えていく 日本にいるからこそ分かる経過を克明に記した
会場周辺もまだ水が溢れ 近辺の川崎では多くの人が避難し 相模原では
被災者の人数も正確に把握できていない そんな中で大会関係者が会場に
泊まり込み あらゆる人の尽力で開催にこぎつけた・・・
その中で記者が考えたのは 今大会日本が示す「おもてなし」の精神
それは客を喜ばせるために全力を尽くすこと このように理解していたが
それは「浅はか」だったと言う 彼らの「おもてなし」は皆の想像より
さらに数段階先にあった 多くの人々が試合前の数日間誤解していたのは
そのためかも知れない
日本が(過去に)負けたことしかないスコットランドと対峙するより引分
けを得るため この試合を中止したがっていると感じたことも そのため
かも知れない
そういう疑念の声を受けてスコットランド協会の最高責任者も完全に誤解
していたとも記した 中止になった場合法的措置を取ると示唆し激怒して
いたことに触れ 記事では 「これはここまで起きていることや日本人の
心情 彼らがこの試合をプレーし勝利することについて どれほどの覚悟
をしていたかについて 恥ずかしいほど気の荒い勘違いだった」と言及
他の海外ファンと同様に日本人の心を正しく理解していなかったと指摘
それほど 死力を尽くした(試合への)開催準備に受けた感銘は大きかっ
たようだ 試合では「前半日本は どの大会参加チームも断ち切れるよう
な30分の獰猛で集中した ラグビーの魔法を解き放った」
「今なら何だって可能と誰もが信じるかのような日本のファンたちに対し
て日曜夜の出来事のあとで誰が違うといえようか」と締めくくっている
常に相手を思いやる「おもてなし」の精神はどんな困難な状況にあっても
不変 その裏にある「反骨精神」に心を打たれた様子がコラムにあふれる
後日 ラグビーの国際統括団体ワールドラグビーは
スコットランドラグビー協会に 訓告及び謝罪文提出と7万ポンド
(約1千万円)の罰金を科すと決定した
罰金は台風19号で被災した地域を支援する団体を通じて寄付される
北九州市 ウェールズ紙に お返しの全面広告
(ウェールズ語と英語)掲載 海外感動「なんて愛に満ちた言葉」
日の丸を象ったデザインで 大会中の写真と共に中央には「ありがとう」
の白文字が そしてメッセージが・・・
ウェールズラグビー代表チームとウェールズの人々へ
私達の街をあなた達の異国でのホームに選んでいただいたことに
感謝しています
あなた達をもてなしたこと そして公開練習に1万5千人のファンが
足を運んだことは誇りでした
そして美しいあなた達の聖歌を学び歌えることも特別なことでした
ラグビーを通じて国にインスピレーションを与えてくれたことを
感謝しています
あなたたちをいつでも歓迎します ゴーゴー ウェールズ
注:ネット上では「簡潔で美しい英文」という声が多く 英文を探して
気になる一点目「あなたたちをもてなしたこと」です 英語では
We were honoured to host you
これだと「やってあげた」感がなくスッキリです
二点目「聖歌」でbeautihul anthem 美しいアンセムです
三点目は「ゴーゴー ウェールズ」の前にウエールズ語で
Cymru am Byth! 同意だと思いますが やはり日本語訳でも
入れるべきでは?
追記 10月29日 ウェールズのコンウィ城と姫路城が「姉妹城締結」
ラグビーW杯での日本との交流が後押し ウェールズ政府日本代表
の働きかけで実現したもの(姫路城は以前フランスのシャンティ城
と姉妹城提携している)